2013年11月9日(土) 180分 栃木県済生会宇都宮病院
2013年の夏も暑い日が続きました。
2013年8月27日の読売新聞では、この時点までに熱中症で病院に運ばれた方が53,739人に及んだことを知らせています。
熱中症の原因はもちろん暑い夏にあります。暑いところに長時間いたことによって脱水症になっているのです。ですから、適切な水分補給をしていれば、多くの熱中症を防ぐことができるかもしれないのです。
水分補給のポイントは以下の3点です。肝心なのは、水だけでなく、何と一緒に水分補給をしているかということです。
① 水と塩と糖分を同時に摂る
② カフェインは水分補給に不向き
③ 不眠症ではカフェインの摂取を控える
水は水だけ飲んでもカラダの中に留まりにくいことが知られています。
脱水症を予防するような効率の良い水分補給を行いたいのであれば、水だけではなく、塩と糖分を同時に摂るように心掛けて下さい。
カフェインには利尿作用があります。利尿作用とは尿が出やすくなる作用のことです。
夏場の外来で、脱水症の方に「水分補給をしていましたか」と聞くと、「緑茶やコーヒーをよく飲んでいたのですが」という答えが返ってくることがあります。
実は緑茶やコーヒーにはカフェインが含まれており、たくさん飲んでも尿として外に出てしまうのです。
飲み物 |
カフェインの量 |
コーヒー |
95mg |
緑茶 |
30-50mg |
紅茶 |
47mg |
コーラ |
35mg |
飲み物とカフェインの量
カフェインには利用作用の他に覚醒作用があります。カフェインを摂取すると、覚醒作用によって頭が冴えて眠れなくなります。
私はカフェインがすごくよく効く体質なので、夕方以降はカフェインを含む飲み物を飲まないようにしています。夕食後にコーヒーや緑茶、紅茶などを飲んでしまうと、必ずその夜は眠れなくなってしまうからです。
外食で食後の飲み物を頼むときには、カフェインが入っていないハーブティーなどを注文します。不眠症で悩んでいる方はカフェインの摂取量を見直してみて下さい。
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更新日 2014年1月30日(木)
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